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患者さんから断られにくくする3択法を患者説明に役立てる|行動経済学

今回の動画は、行動経済学の「極端の回避効果」という法則についての話です。

「極端の回避効果」とは、別名「松竹梅の法則」とも呼ばれ、「三段階の選択肢があった場合、多くの人は真ん中のモノを選ぶ」という心理傾向のことです。 

例えば、価格帯が複数に分かれている場合「安い商品より、高い商品のほうが品質がいいはず」という思い込みが働きます。

ただし最も高い商品に対しては、「一番高いものはぜいたくな気がするし、もし失敗したら損失が大きいかも」という心理が働き、敬遠する傾向もあります。

また、最も安い商品に対しては、「一番安い商品を選ぶと、貧乏やケチだと思われないかな?」という、世間体を気にしたり見栄の心理が働くといわれています。

結果的に両サイドの選択肢を避け、真ん中の選択肢が選ばれやすくなります。

この傾向は、選択基準が価格以外の場合でも当てはまります。

カレー屋に行ったとき、

辛口>普通>甘口とある選択肢の中で、こだわりがなければ普通を選ぶ傾向が高いと言われています。

このような背景から、選択肢が3択のとき、消費者は真ん中の選択肢を選びやすくなると考えられています。

また、消費者や患者さんに何かを選んでもらうときは、おススメを真ん中に持ってくるといいとも言われています。

2択より3択にすれば、治療の離脱を防げるかも!?

医療現場にこの法則を応用すれば、歯科治療や自由診療などの選択肢において効果的に働くかもしれません。

たとえば、治療の選択肢が2択(「 治療する or 治療をしない 」)の場合、『治療をしない』を選ぶ患者さんが多い傾向があります。

これは、患者さんの心理として治療に対するマイナスの心理的要素が働いていると考えられます。

ここで、治療の選択肢を3択

(「 治療する or 様子を見る or 治療をしない 」)とすると、治療をするのも、しないのも迷っている患者さんにとって、『様子を見る』という選択肢は、安心感があります。

また、様子を見た後にそれでも悪かったら治療をしようという判断もできます。

結果的に、『様子を見る』を選択する患者さんが多い傾向となり、治療の離脱を防ぐことができます。

「極端の回避効果」を利用して、医療経営を良くする

「様子を見る」と選択された患者さんは、継続受診が必要となります。

その分接触回数が多くなるため、CS(患者さん満足度)を向上させやすくなり、結果的にCRM(Customer Relationship Managementの略 ※1)も管理しやすくなります。

※1・・・CRMとは、患者さんの情報を適切に管理・利用して、診療所との関係を構築していくという概念、経営手法です。情報の取捨選択のできる近年では、患者さんの好みやニーズに合わせて、「多くの人に当てはまる治療法」よりも「この患者さんに必要な治療」のほうが求められるようになっています。

医療経営において、このCRMの観点は重要であるため、継続的な集患にもつながります。

患者さんに、何かを選択してもらうときは「極端の回避効果」を利用した選択肢を考えてみるのもよいかもしれません。

診療所経営のご参考になれば幸いです。

当記事の関連動画はこちらです。

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