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開業規模で変わる医療経営のメリット・デメリットとは?何をベースに判断すべき?

先生方より「開業規模は小さい方がよいか、大きい方がよいか」というご質問をいただきました。開業する上で何をベースに判断すればよいのか、開業規模によって異なるメリットとデメリットをまとめました。どちらかというと都市部型より郊外型開業の参考にしていただけるかと思います。

こちらの記事の詳細は動画でもご覧いただけます。動画は記事の最後にリンクがありますので、ぜひご活用ください。

やりたい医療・経営をベースに

開業する上で、最も大事なことは、やりたい医療をベースに判断するということです。

例えば、ラーメン屋で考えてみます。「やりたい医療」に相当するのが、作りたいラーメン、どんなラーメンが好きかということです。

「経営」はそのラーメンをどのように提供したいか、提供を通じて、従業員とどのような方向性を目指していきたいのか、地域や社会の中でどのような位置づけになっていきたいかということです。仕切りを設置して黙々と食べられる空間を作りたい、ファミリーも来店しやすいラーメン屋にしたい、チェーン展開したいなど様々な考え方があると思います。

このように、先生が得意な医療やどういった面で医療者としての力を地域で活かしたいのかなどが、「やりたい医療」です。

こういった医療をどう提供していきたいのか、例えば、「説明を詳しく丁寧に行う診察」、「待ち時間がない仕組み」、「分院を展開して地域の安心感を高める」など。さらに、医療提供を通して職員とどう進んでいきたいかということを考えることも重要だと思います。

まずは、何が得意で、どんなことに興味があるのか、どんな力を活かしたいのかを考えていただき、ご自身のやりたい医療を掘り下げていただければと思います。その上でどのように医療を提供するのかを考えて判断していただければと思います。

開業規模によって異なる経営メリット・デメリット

そうはいっても、事業が右肩上がりになることは重要です。開業規模が大きいとき、小さいときによって異なる経営のメリット・デメリット、そしてリスクなどをまとめてみました。

①借り入れ金額 

開業規模が小さい場合は借入金額は低くなり負担は軽く、規模が大きい場合は高くなり負担も大きくなります。20年や25年で借り入れることが多いかと思いますが、借入金額によって、ひと月の返済金額が異なります。

定期的に出ていくお金は少なければ少ないほど、安全性が高いと考えています。

なぜなら、例えば診療日数が少ない月や、コロナのように突発的に患者さんが来なくなるなど収入が減ることもあります。収入が減ったときに、ボーナスの支給や税金の支払いなど支出が増えることもあります。支払いが重なると赤字になってしまう可能性もあります。こうしたことを想定し、リスクを減らすためにも、ひと月の支払額は低くしておくことがポイントとなります。

②集患 

続いては、集患力や集患の傾向です。

例えば、小さいスーパーと大きいスーパーができた場合、人は大きいスーパーに行く傾向があります。規模が大きければ様々なニーズに対応しているという安心感があるのかもしれません。零細企業よりも大企業の方が安心と考えるのと通ずるところがあるかもしれません。

診療所においても、開業規模が大きいところの方が、開業後すぐに患者さんが集まる傾向にあります。開業規模が小さい場合は、集患においてはゆっくりスタートしていきますが、診療所で受け入れられる患者さんのキャパシティーは決まっているので、ある程度、集患ができれば、それ以上、新患獲得に力を入れなくてもよく後から楽になります。

一方で、開業規模が大きい診療所は、開業直後に集まってきた患者さんの診療所に対する印象が悪いと、再び足が向かなくなってしまい、将来的に患者さんの数の維持が苦しくなるということも考えられます。

また小規模の診療所でも、広告宣伝費を使うことで早く集患ができ、患者数の維持も楽にできるということがあるかもしれません。

③求人

前述したとおり、大企業が零細企業より人気というのは、福利厚生や人財育成、マネジメント、人間関係などを考えて大企業を選択する人がいるため、求人面でも有利に働くように思います。

実際に、規模が大きい診療所ではコンスタントに求人がきて、採用がうまくいっているというケースもよくあります。

④育成

育成マネジメントという面では、小さい規模であれば、院長の目が届きやすく思いが浸透しやすくなるので、関係性が構築でき、育成もしやすくなります。

規模が大きくなり採用が増えていくと、まとめる人が不足したり、職員間で派閥ができたりするなどマネジメントが難しい場合も出てきます。

職員が30人を超える場合は、開業時からマネジメントのことを念頭において戦略を立てたほうが良いと思います。

⑤事業性

小さい規模の開業は、特徴や専門性を打ち出した特化型が向いているでしょうし、総合力という意味では、規模が大きい方が事業の拡張性があると思います。

⑥リスク

医療業界は倒産することが少ない業界ですが、規模が小さければ当然ながらリスクがさらに低くなります。

大きな問題を起こしてしまい地域でネガティブなレッテルを貼られてしまったり、少人数の職員の中に、モンスター職員がいると影響が甚大になってしまったりなど、リスクとなることもあるかもしれませんが、事業規模が大きいときに比べて、リスクは低いように思います。

また、事業を大きくした場合、借入金が2億円以上になると返済が大きくなりますし、売上が3億を超えてくると、出ていく費用の金額が高くなり、利益が低くなる可能性が出てきて、リスクが高くなる可能性があります。こういった場合は、事業の中でリスクヘッジ、リスクマネジメントをすることが大切になるかと思います。

以上のことを参考にしていただき、先生のやりたい医療、経営をベースに、開業規模を考えていただければと思います。

動画はこちら

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著者:IGYOULAB編集部(イギョウラボ)

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