開業医のための医療経営マガジン

LINE公式アカウント

公式SNS

新着情報

開業したことが理由で離婚した先生の話

多くはありませんが開業したことが主たる理由で離婚された先生もいらっしゃいます。

開業は自分に関わる他人の人生を大きく巻き込む大勝負です。身近な人の理解が経営の追い風にもなり、逆風にもなると思います。

「主人がやることですから」

私の開業相談は出来る限りご家族で話し合ってもらうことを大切にしています。
ある先生の開業相談の時に奥様にも同席をお願いしました。

責任感の強かった先生は奥様や家族に負担をかけまいと
「最後は俺が責任とることだから、全部俺が決めます」
と、とにかく一人で全てをやろうとされていました。

数か月後にご夫婦にお会いすると奥様からも
「主人がやることですから」という話し方をされていました。

やるのは院長、関わるのは家族

とても素敵な先生でしたが責任感が強く、家族に負担をかけることが申し訳ないとのことでした。
私とは契約をしなかったため、最後に私は

サラリーマンはクビになっても自己破産はしません、家とか財産とか取られません。
経営者はどんなに自分がメインプレイヤーでも家族が担保になっているようなもんです。
理解してもらい協力してもらい納得してもらうことを大切にしてください。

と、お話ししてお別れしました。

「幸せになるための開業が離婚しました」

数年してから、ある経営セミナーで久しぶりに会った先生から言われた言葉でした。
とても驚きましたが、今ではどうするべきか分かっているという顔でした。

全部、自分で背負いすぎましたね。
家族にも相談しませんでしたし、職員にも相談しません。
最初に職員が離れていきました。頼らないから頼られないんです。

次第に売上が下がり、退職者も出たので追加融資をしなければならない時、
妻から言われたんです。「もっと早く相談してくれてたら、もっと早くアドバイスできたのに」と。

それから家庭内は冷めきってしまって。

開業する前に伴侶に納得してもらうまで頼み込む

この先生は常に後輩に、開業前に伴侶にしっかりと説明し納得してもらい、良い時も悪い時もあるけど、一緒に頑張りたいという事を伝えるべきだ。

と、アドバイスをしています。

経営者である私も常日頃から妻には今の考えや会社の方針、自分の気持ちの変化を伝えています。

キーワード

著者:大谷 武史

トゥモロー&コンサルティング株式会社 代表取締役


人生の豊かさを向上することで職場を良くし事業を成長させる、事業戦略と組織戦略をかけあわせたコンサルティングを大切にし創業12年。2021年3月まで大学の非常勤講師としてゼミを持ち組織×事業を研究。

もともと日本一周を車で行ったりと地域社会に興味があり、現在は2拠点生活を目標にしている。

https://tac119.com/