“8020”は半数以上、過去1年間に歯科検診を受けた人は約6割|厚労省実態調査結果公表
厚生労働省から歯科疾患実態調査の結果(概要版)が公表されていますので共有させていただきます。歯科検診や日々のケアの大切さなどを発信する一つの材料として活用してみてはいかがでしょうか。
歯科疾患実態調査について
この調査は歯科保健の状況を把握し、今後の歯科保健医療対策を推進するため行われているものです。昭和32年から6年ごとに行われてきましたが、平成24年策定の「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」の中間評価に合わせて平成28年から調査周期が5年に変更されました。
この調査は令和3年に行われる予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で令和4年に実施されました。
調査結果のポイント
・8020達成者(75歳以上85歳未満の数値から推計)は51.6%で、前回調査と同程度に。
・過去1年間で歯科検診を受診した人の割合は58%、男性より女性の方が高い。
・4mm以上の歯周ポケットを持つ人は47.9%で、高齢になるにつれて増加傾向。
調査結果を抜粋してご紹介します。
【現在歯の状況(8020 達成者など)】
20 歯以上、自分の歯がある人は55 歳以上では一部の年齢階級を除いて増加傾向です。8020 達成者の割合(80 歳で 20 本以上の歯がある人の割合)は、75 歳以上 85 歳未満の 20 本以上歯がある人の割合から 51.6%と推計され、前回調査(51.2%)とほぼ同じでした。
【歯をみがく頻度】
毎日歯をみがく人の割合は 97.4%で、毎日2回以上歯をみがく人は79.2%と増加傾向でした。
【歯や口の状態】
「歯や口の状態について気になるところがない」と回答した人は58.9%で、この割合は年齢階級が上がるとともに低くなっています。
歯の症状として「歯が痛い」「冷たいものや熱いものがしみる」また歯ぐきの症状として「痛い」「はれている」「歯をみがくと血が出る」と回答した人は 25 歳以上 65 歳未満の年齢階級で高く「噛めないものがある」と回答した人は65歳以上の年齢階級で10%を超え、その後の年齢階級でも高くなりました。
【歯や口の清掃状況】
デンタルフロスや歯間ブラシを用いた歯間部清掃を行っている人は50.9%、舌清掃を行っている人は21.1%でした。男女別に見てみると、ほぼ全ての年代で女性の方が歯間部清掃や舌清掃を行なっている人の割合が高くなっています。40〜70 代の女性は半数以上がデンタルフロスや歯間ブラシを用いた歯間部清掃を行っていました。
【歯科検診の受診状況】
「この 1 年間に歯科検診を受けたか」という質問に「受けた」と答えた人の割合は58%で、30歳から50歳未満の男性では歯科検診を受診している人が低い傾向にありました。
調査結果の詳細は厚生労働省のサイトをご覧ください。