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医療の広告も競争が激化?時代と共に変化する広告戦略と現存広告にも使える基本戦略とは|院長Q&A

院長からの質問にお答えする院長Q&A。今回は「最近、新患獲得が減ってきた。企業の広告戦略は何か変わった?」というご質問をいただきました。

その先生はリスティング広告やSNS広告、看板のほかにも、地方紙や院内広報も出されています。数年前からコスパを確認するためにデータ化もされていて、WEBでの新患獲得が減ってきたことに気づいたというのです。実はその先生だけでなく、弊社の関与先の別の先生方も同様に、WEBでの新患獲得のコスパが悪くなってきたと言われていました。

これには様々な理由があると思いますが、今回はこの変化に対応した一般企業の新しい広告戦略と、医療業界での活用方法をお話させていただきたいと思います。

こういったご質問はIGYOULABの公式LINEから受け付けていますのでお気軽にお寄せください。記事の下にある関連記事に公式LINEのご紹介をさせていただいていますので、会員登録をしていただき、お寄せいただければと思います。

医療業界の最近の広告事情

すでに、看板やSEO、リスティング広告やSNS広告、地図アプリ上で検索結果が上位に表示されるためのMEOをやられている先生が多いかと思います。特にWEB広告は増えてきています。

こうした広告は、患者さんが主訴や要望が出てから他院と比較するとき、または検索されやすいようにしていくという若干、受け身のやり方でもあります。

一般にリスティング広告とSNS広告のコスパは相変わらず良いのですが、都会ではリスティング広告をやる人が増えてコスパが悪くなってきています。地方ではリスティング広告やSEO広告をされている先生はまだまだ少ないのが現状です。

なお、SEOは検索順位を上位にするための対策ですが、これに関してはブログを書くことをオススメしています。

名古屋などの都市部では新患の6割はWEB広告から獲得しているように思います。まずは予算を決めるところから始めていただければと思います。

予算が決まれば、例えばWEB広告会社やHP制作会社に「コンサルティング費用も込みで月額10万円以下でやりたい」とお伝えし、お試しいただければと思います。

“仕掛ける” 広告に変化

一般企業の広告は大きく変化し、いわゆる“仕掛ける”広告になってきています。

コロナ禍で何もかもWEBで完結するようになると、他社との比較から自社を選んでもらうような広告だけでは限界がきてしまいました。

例えばカメラが欲しい人に対して、多くのメーカーから自社を選んでもらうという勝負ではなく、「子どもの思い出をカメラで撮りませんか?」「お花が好きなら写真に残してみませんか?」などと言って、カメラを購入しようという気持ちにしていくのです。

クリニックでいうと、「健康でいたいからクリニックに行こう」「美しくいたいから皮膚科やホワイトニングをしよう」「もっとゴルフを楽しみたいから整形外科や歯科医院でかみ合わせを診てもらおう」などといった形です。これが仕掛ける系の広告です。

ここ最近、OOH(中吊りなどの交通広告や屋外広告など)とSNSを組み合わせた企画を立てて広告を出す戦略も出てきています。

ここでは皮膚科のケースをご紹介します。

新しい看板のデザインをコンペに出して20社からアイデアをいただきました。その際には、どのような患者さんを増やしたいか、どんなことをPRしたいかなど意向も明確にお伝えしました。

そして20社のうち19社が、駅からの距離や専門医がいること、夜の診療をしていること、自費の診療費はクレジットカードが使えることなどクリニックの特徴を看板に明記してくれました。皮膚のことで悩んでいる人たちに自院を選んでもらうための看板としては秀逸なものも多くありました。

ところが、そんな中で1社だけ違う提案をされた広告会社があったのです。そこにはクリニック名と共に「青春をもう一度」と大きく書かれていました。

そして、そこには“仕掛ける”企画がありました。QRコードやインスタグラムの案内などが書かれていて「あなたが青春でもっとこうすれば良かったということを投稿してください」と呼びかけるものでした。

この企画では、どのように来院に繋げていく戦略だったかというと、「あのとき後悔したなら、あの頃に比べて時間やお金に余裕がある今、肌をキレイにしてもう一度青春を取り戻してはいかがですか」と投げかけ、皮膚をキレイにしたいと思う人たちの来院を促したのです。

こうしたものが、ここ最近、半歩先をいく広告なのです。

ターゲットを明確にした広告を

半歩先をいく前述のような広告は手が出せないと考えている先生方には、意識していただくと良いポイントをお伝えしたいと思います。

上記のような企画型の広告で一般企業が重要視しているのは「ターゲットを明確にすること」です。

先生方が複数の場所に設置している看板はどれも同じようなデザインなのではないでしょうか。それではせっかく予算をかけても、費用対効果が下がってしまいます。どこでも同じものではなく、看板を設置する場所に住んでいる人たちや通る人たちを想定して、そのターゲットに合わせてデザインを変えていくことが重要だと思います。

例えば、小学校の近くにあるのであれば、送り迎えする保護者向けや小学生向けにパステルカラーを使ってみたり、通勤するサラリーマンが多く利用する駅にある看板であれば、働く人たちが興味を持つような「夜遅くまでやっている」などといったキーワードを入れてみたりするのです。このようにターゲットをしっかり絞って、状況に応じた広告にしていくことが大切だと思います。

タイミングを考えた広告を

続いて、大切にしていただきたいポイントがタイミングです。

例えば、健康診断が増える5月や6月には「健康診断の結果どうでしたか?」と、また冬になったら「足腰痛くなりませんか?」と呼びかけるのです。さらに結婚や誕生日なども一つのタイミングやきっかけになります。

「面白い」と感じるアイデアがなく、他院との比較をするだけでは記憶に残らないため、来院に繋げるのは難しくなります。「行ってみよう」と思わせる、そしてリピーターに繋げるためにも記憶に残るアイデアを考えることが重要だと考えています。

アイデアに加えて、お問い合わせフォームやSNSなど来院に繋がる動線を作ることも当然必要です。

さて、今回は、昨今の広告事情を踏まえながら医療分野でも活用できるポイントをお話してきました。ぜひターゲットを絞った広告を検討していただければと思います。

リスティング広告であれば、「名古屋市 歯科」「名古屋市 矯正」「名古屋市 内視鏡」ということではなく、なぜ内視鏡をするのか、なぜ矯正をするのがいいのか、というキーワードを入れていただくとよいと思います。来院してもらいたいターゲットを深く考えていただくとリスティング広告の言葉も変わってくると思いますので、ぜひ見直していただければと思います。

今後、さらに予防が重視される時代になってくると思います。何かに困ってからではなく、「健康でいたい」という患者さんに対して、働きかけていくことも大切になってくると思います。ご参考にしてください。

動画はこちらから

動画はこちらからご覧ください。

著者:IGYOULAB編集部(イギョウラボ)

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