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創業時に患者数が伸びない時のチェックポイント(外観、特徴、広告)

院長から寄せられた質問にお答えする「院長Q&A」。今回は「売り上げが上がらない、患者者数が伸び悩んでいる」という相談をいただきました。

開業したばかりの先生や、開業から数年たっているが想定よりも振るわないという先生にご覧いただきたい内容となっています。

こうした相談をいただいた際に、実際に診療所のどのような点をチェックしているかについてピックアップしましたので、ご参考にしてください。

外観から業種が分かるか

患者数が上がらないと言われる診療所でまず何を見るかというと、「外から見て業種が分かるか」ということです。

オシャレな建物ではあるものの、患者数が伸び悩んでいるという診療所もあります。それは、歯科医院なのかカフェなのか分からない外観が原因となっていることがあります。外から見て、歯科医院なのか、内科、皮膚科、耳鼻科なのかがすぐに分かるという作りや、アイコンを含めた表記が重要だと思います。

例えば、脳神経外科の場合、どんなときにかかったらいいか分からないという人も少なくありません。医療広告ガイドラインという縛りはあるものの、脳ドッグがあるなど何をしてくれる診療所なのかということが、外からパッとみて分かることが大切だと考えています。

入口あたりがキレイで明るいか

次に、診療所を訪れた際にチェックするポイントは、「駐車場や入口あたりの入りやすさ」です。

ここ最近増えているのは事業承継です。事業承継ですと、20、30年ほど前の建物をリニューアルしていることがあり、建物の作りが昔のもののため、エントランスが分かりづらかったり、天井が低かったりして暗い印象の場所もあります。

「入口がキレイで明るい」というのは、人間でいうところの第一印象に近いものがあります。最近の診療所は、ガラス越しに診療所内が見えて、入口がガラス張りで大きく、天井が高いところが増えています。オシャレという面もありますが、消費者行動を意識した理にかなった作りになっているのです。

入口辺りがキレイで明るいか、入りやすいかということを考え、工夫していただければと思います。

これは実際にあったケースですが、ある診療所で駐車場などの雑草を抜いてキレイにしたところ、効果が出たことがありました。診療所の敷地内に雑草が茂っているという場合には、キレイにしていただくことをオススメします。

広告宣伝費の予算をつくる

広告宣伝は予算がないとやらないものです。人間は確実な勝ち戦がしたいと考えるので、大きい金額を出しても、確実に効果が得られるとは限らない広告宣伝においては二の足を踏む人もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、売り上げを伸ばしている先生方は、広告宣伝やお金の使い方が大胆です。

経営は投資と回収なので、広告費に投資したら、どうやって回収するかを考えます。投資に消極的な先生方も、毎月いくら、もしくは年間いくらと決めて、予算を作っていただくのもよいかと思います。

医療やサービス提供に対しての院長の考えがあるか

広告宣伝に予算をつけたら、ではどうやって進めていくかという話になりますが、その前に大切にしていただきたいことがあります。それは「院長の考えがしっかりある」ということです。そして、それを相手が納得できるように言語化しているかという点です。

考えには、2種類あります。例えば「自身が考える歯科とは」という医療に対する考えと、その医療をどう提供するかという考えです。

医療に対する考えは歯科でいうと保存や審美などの考えがあるかと思いますし、医科でも、自身がその診療科に対してどう考えているかということです。なぜこの考え方が重要かというと、現代は情報がありふれている情報過多社会だからです。患者さんは診療所を決める上で、選択できる判断材料がある場所を選びます。

例えば車やカメラなどを購入する際に、「ステキな車です。よい機能があるカメラです」と言われるだけでなく、どのように使いやすいのか、どんな良さがあるのかなど細かく特徴が書いてあると、その特徴を見比べてどの商品にするかを決めやすくなるのではないでしょうか。

同じように医療機関を選ぶ際にも、診療所の特徴や院長の考え方などを知りたいという人が多くなってきました。特に男性は、こうした情報を求める傾向が高く、女性は、どちらが損得かという判断基準を求めているという統計もあります。

そして、患者さんは治療を目的に病院に行く一方で、診療所は困りごとを解決しに行くという身近な存在としてとられているため、医療サービスの提供についての考えを院長が持っていることも大切になるのです。

例えば、ラーメン屋でも、味の追求は当然重要ですが、その味をどう提供するかというサービスの提供に関する考え方も明記すると他の店舗と差別化できます。

患者数が多い診療所のホームページをご覧いただくと、院長の医療についての考えや、接遇や待ち時間、人材育成など、医療を提供するサービスを高めるための先生の考えが明記されています。

ぜひ先生の頭の中にある考えを言語化していただければと思います。

先生の考えを見える化するホームページ

先生の考えを見える化する一つの手段がホームページです。診療所の特徴で選んでもらうためにも、先生の考え方を明記することが重要だと考えています。

具体的に何を載せたらいいかと聞かれた時に、私がオススメしているのは「症状ベースで書く」ということです。治療方法をメインに掲載されている場合が多いのですが、病気のことを自分でしっかり調べて「この治療法がいい」と決めている患者さん以外は、治療法の説明だけされてもピンとこないかもしれません。

そこで「どんなことにお困りですか?」「お困りのこと、分かりますよ」ということを伝えることが重要になるのです。

何か症状を抱えている患者さんの中には、大きな病気かもしれないと不安を抱えている人や、自分に合った薬をすぐに出してほしいという人もいます。こういう人たちに対して、「その症状を知っています」と伝える書き方が大切です。

例えば車の調子が悪い時に、症状を伝えた際に、整備会社の人に「うーん、何でしょうね?」と言われるよりも、「〇〇が原因かもしれません、こういう症状もありませんか?」と言われると安心感がうまれますよね。

診療所においても、「こういう症状がありませんか?その場合は、この可能性があるので、ぜひ来てください」と書くことで、患者さんが共感し来院に繋がるのです。

また、Web予約があるのであれば、スマートフォンで親指が届く押しやすい場所に予約ボタンを置くという配慮や、GoogleマップなどのGoogle対策やSEO対策などを含めて、集患に成功されている先生の診療所では、とても丁寧にされていますので、ぜひその辺りも意識していただければと思います。

マーケティングは積み重ねと修正の繰り返し

マーケティングは特効薬があるわけではなく、積み重ねと修正の繰り返しが大切だと考えています。

患者数が多い診療所では、定期的に修正を行っています。こうした努力の積み重ねが患者数に反映されていると思います。

まずは行動していただくことが解決への最短ルートだと思います。

ご参考にしてください。

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著者:IGYOULAB編集部(イギョウラボ)

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