受付の電話負担を減らす|IGYOUTV
今回は、受付の電話応対の負担軽減に関するお話です。
皆様の診療所では、受付さんが電話の応対に時間を取られてしまい、他の業務に支障が出てしまうときはありませんか?
電話は、業務の忙しさに関わらずかかってくるものです。
忙しいときにかかってくる電話には、粗雑な対応になってしまったり、目の前でお待ちいただいている患者さんへの対応をおろそかにしてしまうことにも繋がりかねません。
今回は、電話対応に取られる時間を改善できる5つの事例を紹介したいと思います。
【受付さんの負担が減る改善事例5選】
①WEB予約システム・自動応答メッセージの導入
WEB予約システムを導入することで、受付・変更・キャンセルなどの電話の応対回数を減らすことができます。
最近では、公式LINEを利用したWEB予約システムや、電話での自動応答メッセージによる予約システムを導入する診療所が増えています。
また、診察時の予約をする必要がない診療所においても、診療の中の一部(検査予約・薬だけをもらいに来る場合)に、予約システムを導入する診療所もあります。
デメリットとしては、導入費用がかかることです。
1日当たりの患者数や、電話にかける時間をふまえて、費用対効果を考えなくてはなりません。
なお、電話での自動応答メッセージのなかには、多機能なシステムを持った電話自動応答メッセージもあります。
たとえば、「よく訊かれる質問」「診療所までの行き方の説明」などの個別の質問に関して、自動応答により携帯電話番号のショートメッセージ宛てに説明のURLを送るなどの対応をすることも可能となるようです。
②受付と医療事務の担当分離
受付さんが患者さんの対応、診療費の計算、会計、これに加え電話対応まで行っている診療所もあると思います。
患者さんが多い時間帯に電話がかかってくると、電話を取ることができなかったり、応対の品質が悪くなる可能性があります。
改善策として受付人員を増やす方法が挙げられますが、問題点としては、受付スペースの場所の確保です。
受付と医療事務を分離させることを当初考えていなかったため、受付スペースの面積が狭い場合があります。
その改善策として、紙カルテから電子カルテに移行した際に、紙カルテの書庫の場所を医療事務スペースに改築した診療所がありました。
費用を考えるとすぐに行動できることではないかもしれませんが、結果的に
・受付と医療事務のスペースを完全に分離
・電話応対は医療事務に任せる
この流れを作ったことにより、受付の負担を軽減することができたそうです。
③リモートワーク
リモートワークのスタッフに緊急性の低い電話を繋げる方法があります。
これは、予約専用ダイヤルと、治療・検査ダイヤルとで分かれている診療所などが該当します。
またリモート中に受けた電話の中で、院内で確認すべき事項があったときは、「ラインワークス」で対応しているそうです。
方法としては、リモートワーク中のスタッフからの連絡のみを院長先生や受付さんのPCへポップアップウィンドウで通知するようにすれば、たとえリモートでの電話であったとしても問題ありません。
電話応対だけで1人採用するにはハードルが高い場合は、労務・人事などリモートでも行える仕事を集約し、人を採用するというパターンもあります。
④電話代行
昼の休憩時や休診日に、誰が電話対応をするかという問題があります。
昨今の労務管理の観点から、休憩時間をきちんと確保することが求められており、休憩中の電話対応の負担先は明確にしておかなければなりません。
対処法として、休憩時間は電話代行に依頼するという方法があります。
電話代行会社ができることとしては、名前・折り返し番号の確認・問い合わせ内容の簡単なヒアリング等です。
急患などの緊急性のあるものを除き、午後の診療時間が始まるタイミングで折り返しの電話を行うことで受付の負担軽減につながります。
さらに、予約の取りこぼしも防ぐことができます。
⑤留守録
①~④までのことを行うのはハードルが高い場合、留守録を上手く活用する方法もあります。
通常の留守録では「ただいま、診療時間ではありません。御用の方は、発信音の後に~」などというメッセージが考えられますが、これでは、初めの3〜4秒の内に電話を切られてしまうことが多いです。
それを防ぐために、はじめの1秒以内に要件を伝えることが大切です。そうすることで、相手のレスポンス率が変わってくるとされています。
たとえば、
「〇〇クリニックです。ただいま伝言を受け付け中です。急患の方、予約変更・キャンセルの方はこちらに伝言を残してください。」
という留守録に変更することで、要件を残そうという心理が働くかもしれません。
まとめ
これらのように受付さんの電話応対の時間を減らす方法は、意外とあります。
これで、受付負担軽減につながり、受付対応による品質が向上され、患者さんの満足度をあげることに繋がれば良いと思います。
動画はこちらをご覧ください。
最後に
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