開業Q&A|開業の意思決定いつ頃がいいの?
目次
開業前に知っておきたい情報発信!開業Q&A
先生方から寄せられた開業に関する質問に「今の時代ならどうするか?」という視点でお答えする連載「開業Q&A」。開業を検討している先生、今まさに開業準備中の先生に見ていただきたい内容となっています。
弊社は開業後のコンサルティング案件が多いため、開業準備の際に想定していたことが、実際にどうなったのかというノウハウがありますので、開業された先生方が開業準備でやっておいて良かったと感じていることなどをお伝えできればと思います。
今回は「開業の意思決定は、いつ頃がいいの?」という質問をいただきましたので、弊社の開業コンサルとして大切にしていることを踏まえて、お答えしていきます。
自分の送りたい人生を叶える開業を
開業を時系列にまとめると、現在は勤務をされていて、開業の決意をされた後、開業準備をして晴れて開業となります。
開業して最も重要なことは、「開業後に送りたい人生を送ることができているか」ということではないかと思います。
では、なぜ送りたい人生を送ることをゴールとしていただきたいかというと、「開業」をゴールにされている先生がとても多いからです。開業をするために、多くのものを購入するなど、様々な期限や開業準備に追われて、「早く開業を迎えたい」という思いから開業をゴールにしてしまうことが多いように感じます。
しかし重要なのは、先生が送りたい人生を送ることができる開業後の戦略なのか、またはそのための開業準備になっているのかということではないかと思います。
業界的に開業情報としてよく見かけるのは、開業を成功された先生の「開業準備がスムーズだった話」か「患者数が多く、分院をたくさん持つことができた」というインタビューや対談です。
しかし、送りたい人生というのは先生一人一人違うのではないでしょうか。にもかかわらず、開業の「成功」の定義が一つにまとめられてしまっているという事に気を付けて情報収集する必要があるのではないかと思います。
そこで先生の送りたい人生の中に多くの患者数や分院数が必要なのかを考えることが必要であると感じています。というのは、開業して患者数も分院数も売上も多いのに「目標にしていた送りたい人生を叶えられていない」と口にする先生がいらっしゃるからです。
重要なことは先生がこれから送りたい人生をしっかり考えていただくことだと思います。
送りたい人生を考えるためにやってみたいこと
先生が送りたい人生を考えるために一度やって頂きたいのが、保険業界で行われている「ライフプラン(人生設計)」です。これは、どんな人生を送りたいかを考え、それに必要なお金を算出していくものです。人生にはお金、健康、時間が必要で、まずはお金をベースに考えていくことも一つの手段かと思います。
送りたい人生の中で、いつどれくらいのお金が必要で、そのお金が入るのにはどれだけの時間がかかるかなど、自分の生活に必要な金額から逆算して、開業時期を決めるという形です。
もう一つお金の面で考えていただきたいことがあります。開業時に融資を受けるためには、保証人や担保が必要となり、事業継承や親も開業しているケースで親を保証人にする場合、親の経済力が求められます。親に経済力がない年齢になってからの開業は苦しくなることが考えられます。親に経済力があるうちに開業するといった逆算の方法もあるのではないかと思います。
人生そのものを考える開業を
開業において、お金の面よりも重要だと思うことは、「人生そのものを考えること」だと思っています。ある70代の経営者から、「年を取ると欲がなくなるから、食べたいときに・食べられるときに食べたいものを食べ、遊びに行けるうちにたくさん遊んでおきなさい」と言われたことがあります。
送りたい人生を送るためには、今現在の勤務医としての人生と開業医としての人生、どちらが送りたい人生を手に入れやすいかを考えていただき、開業するか否かを決定されるのも、一つの方法だと思います。
どの年齢でどんなことをやりたいのかを考えて逆算してみると良いかと思います。
特に歯科は、「開業しか道がない」という認識を持っている先生が多くいらっしゃいますが、最近では分院長や勤務院長という選択肢も増え、給与面で開業した場合と遜色ないこともあります。
開業以外の選択肢が増えたことによって悩ましい面もありますが、開業したからといって送りたい人生が叶えられるとは限りません。送りたい人生を叶えるためにどれぐらいの時間がかかるか、どんな戦略が必要なのか、それを叶えるためにどんな準備が必要なのかを考えることが必要です。
そこで重要になってくるのがコンセプト設計です。コンセプト設計については、この連載にて後日お伝えします。
開業の意思決定時期は送りたい人生からの逆算で
開業の意思決定時期は、送りたい人生を送るために
▼金銭面から逆算する
▼年齢から逆算して決める
この2つの方法をご紹介しました。
何歳のときに何がしたいのか、これは勤務医でも叶えられるのか、開業して叶えられる状況に持っていくのか、そのためには逆算していつ頃に開業が必要なのかを検討していただければと思います。
ご参考にしてください。
こちらの動画もご覧ください。
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