会議の時間は作るべき?多様性時代への対応、生産性向上のために職員とコミュニケーションの時間を|院長Q&A
先生方は、定期的に職員とミーティングする時間を作っていますか?
今回、ある院長先生から「会議のために診療を休んだ方がよいか」というご質問をいただきました。言葉を変えると「会議の時間を作った方がいいか」というものです。
結論から申し上げますと、「会議のための時間を半日や1日、休診してでも作った方がいい」と考えています。
会議の時間を作るべき理由と、どれくらいの時間、会議のために確保した方がよいかということについてお話しさせていただきます。
多様性の時代 患者さんのニーズに合わせる作戦会議を
制度の変化や、医療の進歩などに伴い、診療所でもやらなければならない仕事が増えてきたと感じているのではないでしょうか。
さらに昨今、患者さんのニーズが多様化してきています。これは消費者ニーズの多様化に直結しているわけですが、現在は情報化社会によって、個の尊重が重視されるようになってきました。診療所でも、患者さん一人一人のニーズに合わせることが求められるようになってきているのです。
患者さんが医療機関に行きやすくすることによって、早期発見・早期治療、そして予防することができ、患者さんの健康の維持に繋がります。患者さんに医療機関へ足を運び続けてもらうためにも、提供する医療サービスが非常に重要な時代なのです。
そうなると、以前よりも、やらなければならないことや、気を遣うことが増え、結果的にオーバーワークになってしまうということもあるかと思います。
そんなオーバーワークの状態で、「患者さんのニーズに合わせていこう、医療の進歩に伴い、更新しよう」という話し合いの時間がとれるかというと、難しいのではないでしょうか。だからこそ、一旦手を止めて、会議をする時間を設けることが大切なのです。
生産性を高めるために会議を行う
勢いがある一般企業では、業務効率を良くし、生産性を高めるために会議が行われています。
自分たちの目的を達成するためには、どんなプロセスが必要か、これが「業務」にあたります。業務を手順通りに進めることを「作業」と言いますが、業務改善とは、この作業効率をどう上げていくかということです。
業務の見直しには、「作業を無くす、減らす、変える」という3つの方法があり、職場の仲間と議論して、最善の方法を導き出し、足並みを揃えるために話し合う時間が必要になってくるのです。
業務が効率化できれば、業務の「機能」も上がり、職員のストレスが減って、仕事へのモチベーションという「感情」の部分においても効果が生まれるのです。
会議の時間はどれくらい作った方がいいのか
では会議の時間はどの程度、確保すればよいのでしょうか。
職員数が約5人までの診療所でしたら、月に半日とっている診療所が多く、午後を休診にして会議を行うことで、うまくいっている診療所が多いです。10人以上のところでは月に1回、丸1日、会議の時間をとっている先生方が、うまくいっているように思います。
半日ないし1日確保したこの時間を、「医療をどう提供するか」ということを話し合う時間にすることが最も重要です。
ついつい医療技術の勉強会をやってしまいがちですが、いい技術を、患者さんのもとにしっかり届けるためにも、ぜひ、医療を提供する、つまり業務改善の部分に時間を費やしていただければと思います。
走りながら靴紐を結ぶことは難しいですよね。一度立ち止まる時間を作っていただくことで結果的に「急がば回れ」で生産性や患者数が上がり、職員のストレスや離職の軽減にも繋がるかと思いますので、ぜひ会議の時間を確保することを、ご検討いただければと思います。
動画はこちら
詳しい内容はこちらの動画をご覧ください。
ご質問などは随時受付
IGYOULABでは、先生方からのご質問を受け付けています。
こちらのお問い合わせフォームからお寄せください。
また、IGYOULABの公式LINEのメッセージからも受け付けています。
2022年11月からは医科の先生向け、歯科の先生向け、そして開業を検討されている先生向けの3つのアカウントをご用意しました。医療経営などに役立つ情報を配信していますので、ぜひご活用ください。
お友だち追加はこちらからお願いします。
①医科の先生方へ
「IGYOULAB」
(こちらは、これまでのIGYOULABのアカウントを継続しています。登録いただいている先生方はそのままご利用ください。歯科の先生や開業を目指されている先生は、こちらのアカウントをブロックしていただき、「IGYOULAB 歯科/医業ラボ」または「IGYOULAB 開業/医業ラボ」のお友だち登録をお願いいたします。)
②歯科の先生方へ
「IGYOULAB 歯科/医業ラボ」
③開業する先生向け(医科・歯科)
「IGYOULAB 開業/医業ラボ」