派手な演出や複雑な編集は不要!スマホ完結のクリニックチャンネル作成の極意
誰もがスマートフォンを持ち生活の一部になった現代。診療所でも動画の活用が注目を浴びています。スマホではじめるYouTubeスクール主宰している かとうさやかさんにクリニックや歯科医院でできる動画の活用について伺っています。
第5回の今回はスマホ1台でできるクリニックチャンネルの作成についてお話しいただきます。
目次
派手な演出は不要!分かりやすく伝わる動画を
まずは「YouTube配信」と「動画制作」のハードルが下がればと思います。
「ユーチューバー」と聞くと、個性的な発信をしなければいけない、特別な話し方のキャラクターが必要なのではないか、また文字が勢いよく動いたり、派手な効果音で盛り上げたりといった複雑な編集をイメージする方が多くいらっしゃるかと思います。
しかし、クリニックがYouTubeを運営していく本質的な目的は、患者さんの不安を解消や、新規の患者さんに知ってもらうという、クリニックの認知の拡大と既存患者さんとの信頼関係の構築であると考えています。
よって動画作成に必要なのは、必ずしも派手な演出や複雑な編集ではありません。患者さんのお悩みや疑問にわかりやすくお答えし、必要な箇所に字幕をつけて説明するなど「わかりやすく伝わる動画」であることが重要視されるのです。
これらを踏まえた上で、クリニックのYouTubeチャンネル作成のステップをご説明します。
クリニックYouTubeチャンネル作成へ3ステップ
YouTubeチャンネル作成への3つのステップをご紹介します。
①クリニックのチャンネルを開設する
②スマートフォンで動画を作成
③配信した動画をPR、拡散する
それぞれ詳しく解説していきます。
ステップ①クリニックのチャンネルを開設する
YouTube配信は「動画を作れることが大事」と考えている方も多くいらっしゃいますが、実は動画を作る前の「チャンネルのコンセプト設計」が何より大事になります。せっかく頑張って良い動画を作っても、視聴者が興味を持つ内容ではなく、自院の魅力をPRできる内容でなければもったいないですよね。
具体的には次の2点を明確にしてから始めましょう。
①誰に向けて
②何を伝えたいのか
またチャンネルのテーマやコンセプトが一目でわかるように、チャンネル名には自院の名前、クリニックの専門分野、どんなお悩みを解決できるチャンネルかなどのワードを入れておくのもポイントです。
ステップ②スマートフォンで動画を作成
〈準備するもの〉
・スマートフォン
・伸縮性のある三脚(スマホ用自撮り棒)
・ピンマイク
〈動画制作の手順〉
(1)動画のテーマを決める
(2)台本を作成
(3)撮影または素材集め
(4)動画編集
(5)サムネイル制作
(6)アップロード
クリニックのチャンネルの場合は、基本的に「患者さんのお悩みにお答えする」というシンプルな構成が一番作りやすいと思います。(もちろん個性的なアイデアがあれば、ぜひチャレンジしていただきたいのです)
一番始めやすいスタイルとしては、スマートフォンを三脚にセッティングして、テーマに沿って3〜5分ほどお話をするスタイルがオススメです。話し方のコツは、冗舌に話すよりも、多少たどたどしくても、いつも通り自分らしく話した方が、好感を持ってもらいやすいです。相手役(聞き役)を設定して会話スタイルで始めるとよりハードルが下がります。
スマホで撮影した動画は、スマホアプリを活用してカット編集や字幕をつける編集を行います。編集した動画はスマホのYouTubeアプリからそのままアップロードできますので、撮影、編集、アップロードまでをスマホ1台で完結することができます。
ステップ③配信した動画をPR、拡散する
動画の配信ができたら、ぜひ月に数本でもいいので定期的に配信することを目指してください。1本の動画で終わらせずに、継続をした方が良い理由は2つあります。
⑴チャンネルを育てるため
YouTubeは当然動画の配信数が多いほど多くの人の目に触れる機会が増えます。再生回数が上がればチャンネル登録者数が増えますし、関連動画などに上がればより多くの人に動画を届けることができます。
また同じキーワードでも、配信が新しい動画の方がアルゴリズムで優遇されると言われていますので、その意味でも定期的な配信をオススメしています。
⑵人気動画の傾向を知るため
YouTubはチャンネル内で動画のアクセス数の分析を見ることができます。つまり自身のチャンネルの「人気動画の傾向」を知ることができます。流入経路や動画の滞在時間など、細かくデータ化された情報を閲覧することができます。これはある程度動画を配信していないとデータを分析することができないため、得意なテーマで何本か配信をして傾向をみていく必要があります。
スマホ1台でできる動画配信を自院のPRに活用を
いかがでしたでしょうか。
動画配信は最初のチャンネル開設と、動画制作に慣れるまでは手順が多いように感じるかもしれませんが、スマホ1台で配信するコツがわかると、想像よりも手軽に続けていくことができます。
また、動画を通じて定期的に患者さんと接触することで、信頼関係の構築やコミュニケーションの手段としても活用することができます。
ぜひ自分らしい配信スタイルを見つけ、積極的に自院のPRに役立てていただきたいと思います。
なお、IGYOULABを運営するトゥモロー&コンサルティングでは、かとうさやかさんとともに2023年3月に、診療所での動画の活用について考えるセミナーを行います。
今回お話しいただいた動画配信までの流れやポイントなどについても詳しくお話しいただく予定です。ぜひご参加ください。
セミナーの詳細につきましては、以下の記事をご覧ください。