クリニック・歯科医院で「成功循環モデル」を効果的に導入するにはどうしたらいい?|IGYOUTV人財ラボ
昨今、クリニックや歯科医院で組織を良くするための理論として「成功循環モデル」が有名になりつつあります。
IGYOUTV(YouTube)が公開した動画、人財ラボ「成功循環モデルは医療業界アレンジをすると組織の統制がガラリと変わり効果が高まる」では、成功循環モデルの紹介と医療現場における効果的な適用方法を解説しています。
「成功循環モデルとは何?」という先生や、知っているけど「実際にどう活用すればいいか分からない」という先生にご参考になれば幸いです。
「成功循環モデル」とは
「成功循環モデル」は古くからある理論であり、10年程前から医療業界でも話題に上がるようになりました。
このモデルは、組織に必要な要素を「関係の質、思考の質、行動の質、結果の質」の4つに分類し、これらの要素がどの順序で進むかによって悪循環と好循環に分かれるという理論です。
組織が悪循環に陥るパターンは、「結果の質」から始まり、関係性が悪化し、思考や行動が消極的になり、結果が生まれないという流れです。一方で、組織が好循環になる場合は、「関係の質」が向上し、前向きな思考と積極的な行動が結果を生むとされています。
つまり、最初から結果を求めて厳しい雰囲気づくりをするのではなく、まずはチームメンバーが仲良くなることから始め、考えや行動を前向きかつ積極的にしていくことが重要であるという理論です。
医療版モデルにアレンジすることが鍵
動画では、このモデルは元々一般業界を対象に作られているので、医療業界にそのまま適用することはお勧めしないということが主張されています。
例えば、医療業界では売り上げや患者数などの数値的なことよりも、患者さんにより質の高い医療を提供できることを目指し、収益性よりも、人の幸福度や社会貢献性を重視するところがあると思います。
このような独自の特徴や価値観を考慮し、医療業界に適した形にアレンジすることが重要だと思います。
専門用語では伝わらない!表現もアレンジが必要
さらに、このモデルをスタッフに伝える際には、分かりやすい表現と工夫された言葉選びが必要です。
トゥモロー&コンサルティングでは、「仲良くなる」「前向きに捉え考え方を統一する」「言われる前に行動ができるような仕組みを作る」「振り返りをする」といった表現を使っています。
この2点を考慮してアレンジし、研修やワークショップで実際に使用している医療版「成功循環モデル」について、動画では詳細に解説しています。
ぜひご覧いただければと思います。
動画はこちらから
編集後記
今回は、「成功循環モデルは医療業界アレンジをすると組織の統制がガラリと変わり効果が高まる」(YouTube)から、クリニックや歯科医院で「成功循環モデル」を効果的に導入するコツをご紹介しました。
元々の理論では、「関係の質」を起点とすることが鉄則で、関係性が良くなると自然とお互いを助け合う思考が生まれるとされています。しかし、職場においての「仲良くなる」は、緩やかな雰囲気や自由な空気が生まれ、時には仕事に対する緊張感の低下につながる可能性も考えられます。
医療の職場では患者さんとの直接的なやり取りや予期せぬ緊急事態への対応など、高度なストレスが絶えず存在し、感情や態度を冷静にコントロールすることが難しい状況も多く見受けられます。そのため、「仲良くなる」が先行する前に、組織としての価値観や方向性の統一、モチベーション開発や社会人モラルの統一を促進する仕組みやプログラムを進めることも一つの手段と考えられます。
このモデルを全て忠実に採用するのではなく、特に「関係の質」と「思考の質」においては、順序や方法を工夫することも選択肢において、職場環境に合わせて柔軟に導入を検討していただくといいのではないかと思いました。
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