【雑談】安定は幸せだけど可能性を潰していない?自己追求とともに大切にしたい視野を広げる医療経営|院長Q&A
院長からのご質問にお答えする院長Q&A。今回は複数の先生方と経営についてお話させていただいた中で気づいたことを共有させていただきたいと思います。
「自分らしく生きると幸せの可能性を低くしているのではないか」ということについて考えていきたいと思います。
自分らしさの追求で得られる豊かさに限界が?
お話をさせていただいた先生方は開業して15年〜20年、患者数も多く、スタッフ問題もなく優良経営されている方たちです。そんな先生方と他の一般企業の経営者と話をしていた中で「もしかしたらこれってスタッフの幸せを奪っているかもしれない」という話が上がりました。
開業当初は他者との比較から始まると思います。他の先生がやっていること、患者数など他者と比較するからこそ伸びていくのです。その中で自分に合うものを考えながら、「自分らしさ」を追求し自分の枠に収めながら成長していくものだと考えています。
「自分らしさ」の中に収まっていくことで、快適で幸せだと感じられること、そして他者との比較ではなく、自分と闘いながら進んでいくことはステキなことだと思います。
その反面「自分は幸せかもしれないが、自分が快適な状態になるがゆえに、自分にとって都合のいい選択しかしなくなる、社員や会社、さらには患者さんや取引先はどうだろうか」という考えがよぎるわけです。
わかりやすい例として出てきたのが、「自分の職員を育てないことが一番安全だ」ということでした。つまり職員の幸福度や良好な関係性づくりは重視するものの、職員を育てようとすると余計な懸念事が出てくるので育成はしないということです。
本来、育成することで、その人が人生の中でやれることが増えて幸福度がさらに上がると考えられます。
振り返ってみると、育成をせず目の前の幸福度にのみ着目することで、大きな問題は起きないけれど、もしその職員が家庭の事情などで転職した場合に、新しい場所で上手くできるかは分かりません。仲がよかった職場だからこそ、うまくできていたのかもしれません。つまり結果的に、その人の本質的な豊かさの可能性を狭めてしまったかもしれないのです。
当然、自分らしさを追求していくと経営する先生自身の満足度は高くなります。天井まできて順風満帆だなと思ったら、その天井を上げていく努力も重要ですが、自分らしさの枠だけにとどまらず、外に出て、他者と比較し、他者がやっていることに挑戦してみることも必要なのかもしれません。
その結果、想像もしなかったような職員の幸せが訪れ、ひいては自身の幸せに繋がるかもしれません。
そして自分や職員、クリニックの社会への影響力が、自分の想像を越えるほど大きくなるかもしれない、というお話がありました。
自分らしさの追求の一方で、思い切って、社会に飛び出してみるのも大切なのかもしれないと感じました。
謙虚でいること
先生方とお話していた中で、最も多かったキーワードが「謙虚なつもりで謙虚ではない」という言葉でした。
謙虚に新しいことを取り入れてみることは大変で、自分の内側に入りがちですが、社会を見直すこと、自分たちが持つ社会への影響力や関係をしっかりと見つめ直すことも必要なのではないかと思います。
私たちの生活は常に社会と繋がっています。今日、食べたもの、使っているものも全て誰かの力が加わっているものです。
今回先生方とお話をする中で、「自分さえ良ければいい」ということではなく、「自分と社会がよくなるためにはどうしたらよいか」という発想が必要だという結論に至りました。
自分らしさの追求と同時に、視野を広げて、周りの豊かさ・幸せを考えて進んでいくことが大切なのかもしれません。
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