研修ランキング2023 多様化する院長や職場のニーズを振り返る こんな研修ニーズもあるの?が特徴でした!
今回はIGYOULABを運営しているトゥモロー&コンサルティングが行っている研修についてランキング形式で紹介させていただきたいと思います。
今年度、2023年9月までの1年間で、125件以上のワーク研修を実施させていただきました。
弊社の研修は、資料や内容を使い回すのではなく、毎回クライアント様ごとにしっかりとヒアリングさせていただき、それぞれに合ったやり方で行っています。
また、カードや付箋などを使った体験型のワーク研修というのも特徴で、内容は座学が3割、7割が体験、そしてフィードバックというような形です。
そこで今回は「年間ワーク研修ランキング」という形で、今年度の研修で需要が高かったテーマを取り上げてお話していきたいと思います。
目次
第5位:世代間コミュニケーション
第5位は「世代間コミュニケーション」でした。
例えば、20代と50代の方が混在している職場で、「ジェネレーションギャップがあり、なかなか仲良くなれない」という悩みや、「50代から20代に仕事を引き継ぎたい、新しく事業をアップデートしてもらいたい」などのご相談がよくあります。
業務をこなすスピードにも差がある中で、お互いを理解して快適に働くためにどうすればよいか、スムーズに引き継ぎを行うためにはどのようにしたらよいかなどを解決していくためのワーク研修を行います。
第4位:教え方、教わり方
第4位は「教え方、教わり方」を考えるワークです。
学習効率が高いのは「教える」ことです。
この研修では、「どうやって学んだらよいか、効率のいい学び方はないか」などと教え方や教わり方について考えていきます。
教える側も教わる側も一緒にワークをすることで、「こうやって教えればいいんだ、こうやって教わればいいんだ」という共通言語が出来上がり、お互いを理解しやすくなることを目指します。
番外編:その他の多かったワークテーマ
ベスト3を発表する前に、番外編として、比較的多かったいくつかのテーマをご紹介したいと思います。
まずは「チームビルディング」です。
「チームワークを良くするためにはどうしたらよいか」、「協調性がなく、自分の仕事だけでよいと考える人が多い職場で、お互いが協力して働く環境をつくるにはどうしたらよいか」、「部署間、職種間の連携がうまくできていない」などの問題について考え、よりよいチームにしていくためのワークを行います。
次に「多様性と価値観を揃える」というテーマも時代の変化に合わせて多くなってきています。
「これが私の常識だ」、「私なりの医療を行う」というような考えの人たちもいらっしゃいますが、現在は多様性社会ではあるものの、職場は事業性社会であり、事業では、生産性や信用が非常に重要かと思います。
仕事において多様性を認めてしまうと、方向性の違いなどが生じ、職場の信用を失うことにもつながるので、みんなで「価値観を揃える」ための研修をします。
そしてその次は、「働く基本姿勢」です。
このテーマも含めて、ビジネススキル系の研修のご依頼が非常に多かったように思います。
業務改善についての研修や待ち時間対策の研修をしてほしいというご依頼は特に多かったです。
これらの対策として、まずは「働く基本姿勢」を整えることが大事になってくるかと思います。社会人モラルやマナーが統一されていないために、いざこざが起きてしまうことは少なくありません。それを防止するための、「働く基本姿勢」を学びます。
挨拶や時間厳守、5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)、報告・連絡・相談の仕方などをしっかりと学べる、とても人気がある研修です。
その他に、「横のキャリアパス」という研修も行いました。
「縦のキャリアパス」が、例えばリーダーやマネージャーを目指すというようなものに対して、役職はないけど、自分のメイン業務の他に役割を作ることが「横のキャリアパス」です。
それを新しく導入するためであったり、すでに委員会などがあるところに対して、より活発化させるためのワークを行いました。
また、「自分たちの職場を誇りに思う」という職場愛、愛社精神を作る研修も多かったです。この研修では、自己肯定感や自己有用感を高め、自分の仕事や職場を誇りに思えるような働きかけをワークで行います。
そして、「ジェンダー」についての研修も行いました。
「ジェンダーと医療現場」というテーマで、男女差別がない職場とは何か、患者さんに対して男女差別をしないとは何か、ジェンダーレスとは何か、LGBTQとは何か、などを考え、歯科医院やクリニックではどのような場面で活用できるのか、 そもそも診療所で働く人たちがどこまで理解を深めるべきかなどを考えるワークをしました。
最後に、「ポジティブリフレーミング」の研修です。
現在は、いわゆる予測不能で前例のない時代です。
リスクの話やネガティブな発言、悪口や否定など悪い風潮をやめたい、変えたいというご意見、ご希望が非常に多いので、どのような状況下でも物事を前向きに考えていくという「ポジティブリフレーミング」に関するワークも多くなりました。
第3位:ビジョン共有
さて、それではベスト3を発表していきます。
第3位は「ビジョン共有」です。
先述した「多様性と価値観を揃える」に似ている部分もありますが、何を目的としているのか、いわゆる「ビジョン」がしっかり浸透していないと、チームがバラバラになってしまいます。
例えば、先生が、「患者さんによりよいサービスを提供したい」、「もっと接遇を良くしてほしい」と考えていたとしても、 スタッフに対して、「売り上げを上げてくれ」、「患者様によりよいサービスを提供するのは当たり前だ」と伝えるだけでは「なぜやるのか」ということが腑に落ちず、気持ちのすれ違いや不満などが生じるでしょう。
自分たちがどこを目指しているのか、何を大切にしているのかという「ビジョン」をしっかりと掲げ、共有することが大切です。
遅刻をしたスタッフに「遅刻はダメ、社会人の常識だろう」と伝えるのでなく、 例えば、「地域で1番信頼されるクリニックを目指そう」というビジョンを共有しているのであれば、「信頼されるクリニックになるためにも遅刻はやめてほしい」と伝えることができます。
「パーパス(企業の存在意義)」、そして「ビジョン」、「ミッション」、「バリュー」、「カルチャー」、「クレド(行動指針)」。こういったものをしっかりと共有することで、全員が同じ方向を目指し、そのために努力し、それに向かって向上心を持ち、業務の質を高めていくことが大切だと考えています。
第2位:会議の仕方
第2位は「会議の仕方」です。
この1、2年間で診療を休止しても、スタッフ全員が集まって話し合う時間を半日または1日つくるという歯科医院やクリニックが非常に増えてきました。
「時間をかけなければなかなか業務改善できないから、話し合いの時間をとって良かった」と言われることもよくあります。
一方で、会議はしているけど形骸化してしまっていたり、効果がなかなか出ないという相談も多いです。
このような場合には、「会議の仕方」を改善する必要があります。
例えば、タイムキーパーを用意する、タスク管理をする、議事録をとる、 事前通達をしておくなどの対策です。
このようなビジネスマンとしての基礎のようなもをワークで学んでいく研修です。
「業務改善会議の時間短縮につながった」、「進捗管理ができるようになった」というご意見もいただいています。
第1位:心理的安全性
そして第1位は「 心理的安全性」でした。
例えば、「ベテランのスタッフが厳しい」、「 特定の人のあたりがきつく、新しく入った人が辞めてしまう」というお悩みや、「お互いをねぎらう言葉がない職場環境をどうしたらいいか」、「そもそも院長先生自身が「心理的安全性」を崩している状態にある」など様々なご相談があります。
ここでいう「心理的安全性」とは、 職場で安心して快適に自分のポテンシャルを発揮できる状態のことであり、Googleの「プロジェクトアリストテレス」と呼ばれる調査によると、チームにとって1番重要なのは、報酬が高いわけでも、優秀な社員がいるわけでもなく、「心理的安全性が高い」ことだと言われています。チームワークの形成や離職率を下げる(同時に定着率を上げる)、業務効率や業務の質を上げるための行動力や様々なチームとしての機能を上げるために何が必要かというと、圧倒的に「安心、安全」だと思います。
では、「安心、安全」を高めるために具体的にどうしたらよいでしょうか。どういった言動が相手を不安にさせたり、「安心、安全」を脅かせたりしているかを理解した上で、こういう言葉を使わない、こういう態度を取らないということを共有し、その効果をみんなで実感するということが大切になります。
一方的に主張するのではなく、相手を尊重しながら適当な方法で自己表現を行うことで意見を交わす「アサーティブコミュニケーション」も、この「心理的安全性」に関係してくるかと思います。このテーマが第1位でした。
割合としては、第1位「心理的安全性」が圧倒的に多く、それに続く形で第2位「会議の仕方」、第3位「ビジョン共有」、第4位「教え方、教わり方」、少し離れて第5位「世代間コミュニケーション」というように全体的にはそこまで大差のないランキングとなりました。
この結果は、3年前と比べると非常に変わったと言えますが、「心理的安全性」は連続で首位を占めており、特に一押しの研修テーマといえます。
以上、年間ワーク研修ランキングをご紹介してきました。研修をやりたいけれども、コンサルティング費用を払うことに抵抗があるという先生もいらっしゃると思います。そんなときは、例えばYouTubeでも配信されている「心理的安全性」に関する本の要約動画を活用して、全体研修のときなどに職員のみなさんで見るということも一つの方法だと思います。
そして、「もっと本格的に研修を実施したい」と思われる先生はぜひ、トゥモロー&コンサルティングにご依頼いただければと思います。
ご参考になれば幸いです。
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