開業スタートダッシュを狙う 想定の採用人数より多くとる3つの理由|開業Q&A
先生方から寄せられた開業に関する質問に「今の時代ならどうするか?」という視点でお答えする「開業Q&A」。今回は求人に関して「何人採用したらよいのか」というご質問をいただきました。
(今回は歯科の先生向けの記事です。医科の先生向け記事もご用意しております。)
さて、コロナ禍など社会情勢の変化や情報化社会、多様化社会などにともない、ここ5年ほどで経営のスタイルが大きく様変わりしてきました。今回はコンサルタントとしての視点も交えて、オススメしたい職員の採用人数についてお話ししていきます。
以下の表はチェア台数と採用人数の関係を示しています。
チェア(台数) | 2台 | 3台 | 4台 |
受付 DA | 1.5人(1.5) | 1.5人(2) | 2.0人(2.5) |
DH | 1人(2) | 2人(2) | 2.5人(3) |
※近年は( )内の人数のように、少し多めに採用している傾向があります。
では、採用人数を決める際にどんなことが大切なのかポイントを3つお伝えしていきます。
ポイント①受付 兼 DAを少し多めに採用する
これから開業される先生は、歯科医院に来院する患者さん全員が新患で初診対応となります。初診は関係性の構築や第一印象が重要なポイントです。
かかりつけ医として位置づけてもらうためにも、最初に来院したときの関係性や印象が大きな鍵を握ります。良い関係性を築き、印象がよいと
・キャンセルが減る
・遅刻が減る
・自費率が上がる
・定期検診移行率が上がる
など、メリットが大きくなります。
受付の人が業務によって手が回らなくなってしまうと、しっかりと患者さんとの関係を築くことができなくなってしまいます。初診対応が複雑化し、高度なサービスが求められる時代ですから、受付兼DAの人数を多めに採用することをオススメしています。
また「休みやすい」環境を作るという意味でも、多めに採用することをオススメしています。例えば同じ職種の常勤職員が2人の場合、「休んでもいいよ」と言われても、自分が休むと、もう一人に負担がかかってしまうと考えると休みづらくなってしまいます。制度などで休みやすい環境を作っていても、事実上休めない状況が発生してしまうこともあるのです。休めないから辞めるという人も実際にいます。
そこで、0.5人分となるパート勤務の職員が1人増えるだけでも、ずいぶん休みやすい環境になるかと思います。そして受付兼DAという形で受付や内部に携われる人が増えることで、DHの職員も休みやすくなる環境が作れるのではないでしょうか。
ポイント②DHを多めに採用することを検討
今は歯科衛生士が採用しづらい時代です。一方で、開業後のリクルートよりもオープニングスタッフとしての募集時の方が応募が多い傾向にあります。そんなチャンスのオープニング時こそDHを多めに採用することをオススメしています。
今後チェアを増設し、より多くの患者さんを診察するなど事業拡大を目指している先生なら尚更、多く採用した方がよいと考えます。反対に、チェアを増やすことを考えていない先生であれば、事業は拡大するよりも縮小する方が難しいため、人を辞めさせるという事態を招かないためにも、無理に多く採用する必要はないと思います。
ポイント③売り上げをシミュレーションし判断を
「採用したいけれど人件費を払えるかどうか心配だ」と思われる先生もいらっしゃるかと思います。経営上の不安は不明確だから起きていることが多いように思います。
つまり、売り上げや人件費がどれくらいかかるかを明確にすることで判断基準が生まれてくるのではないでしょうか。
診察にかかる時間を想定し、先生が1日で診られる患者数を考え、売り上げを想定した上で、採用可能な人数を判断していただければと思います。
動画はこちらから
以上、3つのポイントについてお話ししてきました。ご参考にしていただければと思います。詳しくはこちらの動画もご覧ください。
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