ビジネスモデルにする難しさと起業して気づいたこと経営メリット
医療法人 FUKUJINのマネージャーを務める木村みど理さんに、クリニックのスタッフの一員から起業するに至った経緯を踏まえながら、広がる可能性についてご寄稿いただいています。これまでの記事では、起業までの道のりや、立ち上げた医療専門コンサルティング会社「Verde(ヴェルデ)」の事業への思いなどについて伺いました。
今回は、やりたいことをビジネスにする難しさや、起業したことによる気づきなどについて聞きました。
自身の方向性を見出せた一言
今回は、やりたいことをビジネスにする難しさ、法人から起業を支援することで感じたことや想い、そして、法人から起業する経営的なメリットについてお話したいと思います。
起業することが決まり、当初はワクワクより不安のほうが大きかったです。
「今までやってきたことが他でも通用するのか?」
「いちスタッフの言うことに耳を傾けてくれるのか?」
「プロのコンサルタントでもない私の話を聞いてもらえるのか?」
「本当に必要とされるか?」
そんな時、自分の方向性を見出せたきっかけがありました。それは自信がない私の姿をみて、医療法人FUKUJINの福岡敏理事長がかけてくださった言葉です。
「私の強みは、クリニックで起こる出来事に対し、スタッフの立場と上司の立場との両面で考えられること、その気持ちに共感できること。私たちが乗り越えてきた問題は、どこのクリニックでも起こりうることで、それを同じ立場になって考えられることだ」という言葉でした。
「初めからうまくやろうと思わず、今までやってきたことをやってみる。評価は相手が決めること。私なりの伝え方でやってみよう」と思うことができました。
これは「7つの習慣」(成功者の共通点をまとめたもの)の人の成長段階を示す「成長の連続体」の「依存⇒自立⇒相互依存」のステップのうち、自立レベルを目指すというイメージとつながります。
現在は福岡先生をはじめ、周りの方々のサポートを受け、活動をさせていただいていますが、少しずつ企業パートナーとして認めてもらえることが将来の目標です。
クリニック勤務との兼業だからこそ伝えられること
「私が言うから伝わるものがある」初めて外部で仕事をさせていただいたときに、お客様からかけていただいた言葉です。
改めて、クリニックに勤めながら活動をする私だからできる伝える力、それを私の強みにしていこうと思いました。
どちらの時間を優先するか、マネージャー業務と外部活動の両立で悩むこともありますが、どちらも私にとって重要な役割です。どちらの活動も双方にとって成果をもたせられるようベストな選択をする、7つの習慣の第3の習慣「最優先事項を優先する」ことを意識しています。
外部での活動は、人生をより豊かにし、クリニックで働く現場のスタッフに可能性や希望を与えられる私なりの新たな貢献の形だと思っています。
この1年は、10年前の入職当時の自分には想像もつかない世界とたくさんの方との出会いがありました。私のようなケースは決して特別ではなく、誰にでもチャンスがあることをお伝えしたいです。
Verdeの活動を通して、クリニックの仕事には自分のあり方、考え方次第で可能性を伸ばすチャンスがあることを先生やスタッフのみなさんに知っていただきたいと思っています。
福岡理事長より
全国にマネジメント、スタッフ教育に困っているクリニックはたくさんあります。その方達のために、自分の力を発揮していってほしい。
当院での現場リーダー、マネージャーとしての10年間の経験、そして「7つの習慣」というゴールデンスタンダードを学んだ知識、それら2つを兼ね備えた貴重な存在です。
当院ではすでに充分な成果を出しています。それを全国のクリニックへの指導を通して、より幸せなスタッフ、クリニックが増えるお手伝いをしてほしいです。それが強いては、患者さんのためにもなると考えています。
【補足】
医療法人 FUKUJINは、愛知県東海市、知多市、愛西市、豊田市に耳鼻咽喉科、皮膚科を運営している医療法人です。
木村さんが立ち上げた株式会社 Verde