外部から採用したシニア管理職の活用とミスマッチ解消のポイント|院長Q&A
組織の拡大や患者数の増加に伴い、マネジメントの強化が求められます。しかし、既存の職員からの抜擢では限界がある場合もあります。そうした際には、経験豊かなシニア管理職を外部から迎え入れることが有効ですが、実際には期待と実績のミスマッチや、現代の医療環境への適応問題など、多くの課題が伴います。
IGYOUTVが公開した動画「ベテラン 50代 管理職の活性化」では、「50代の管理職がなかなか成果を出せていないがどうしたらいいか」というご質問にお答えしました。
ぜひご覧ください。
環境の変化とデジタル化への挑戦
シニア管理職が直面する一般的な課題には、環境や時代の変化に適応することの難しさがあります。
特に、大規模な組織から中小規模の医療機関に移る場合、過去の成功体験をそのまま活用できないことが多々あります。その場合、既存の知識やスキルを現場のニーズに合わせて適応させる必要があります。
また、現代の医療環境では、デジタル技術への理解と応用が必須ですが、デジタル化への抵抗感を持つ人も少なくありません。デジタルトランスフォーメーション(DX)やITツールへの適応も求められます。
世代間コミュニケーションの課題
若手職員との関係構築も重要な課題です。必ずしも親密な関係を築く必要はありませんが、頼りにされ、相談しやすい先輩として認識されることは、職場での円滑なコミュニケーションと効果的なチームワークを促進します。
また、経験豊かなシニア管理職の方々は、専門用語や難しい言葉を多用する傾向がありますが、研修や職員教育では、わかりやすい言葉でコミュニケーションを取ることが必要です。
キャリアによる自己評価と成長の機会
成功を積み上げてきた経験から、周囲からの指摘やフィードバックが減少し、新たな学びや気づきを得る機会が減っていることも課題の1つです。
過去の経験や実績にとらわれず、自己成長を促すために、常に向上心を持ち続けることや客観的に評価し直す機会も必要です。
動画はこちらから
詳しくはこちらの動画をご覧ください。
編集後記:相互成長の必要性
今回は、シニア管理職が直面する課題について解説しましたが、受け入れる側や若手職員においても同様に、課題があると考えます。
シニア管理職の経験や知識をリスペクトし、柔軟性を持って受け入れる姿勢が求められます。同時に、積極的なコミュニケーションを通じてオープンな関係を築き、お互いの期待やニーズを理解し合うことが大切です。
また、自己成長に取り組み、新しいスキルや知識を習得することで、組織全体の発展に貢献します。
チームワークや協力も重要であり、他の職員やシニア管理職との連携を図りながら、組織の目標に向けて努力することが求められます。
組織づくりにおいては、縦や横の連携、チームワークも鍵を握ります。相互に高め合っていける関係づくりが、組織のマネジメント強化に繋がるのではないでしょうか。
ご参考にしていただければ幸いです。